ガバガバ企業にガバナンス

こんにちは!学会終わって、学校に行く意味がなくなった拙者です。入社までひたすらに、本を読んでおります。白い巨塔がまもなく読み終わりそうです。

今回は、前々回に書いた宮内義彦さんの経営論の第2部、第3部について論じたいと思います。

まずこの本は、2000年頃に日本的経営の衰退が進んでいる中で、これからはアメリカ的経営が重要であることを述べている本です。
ただ、単にアメリカ的な経営手法を真似ればいいわけではないです。いい所、日本に合う所を抽出していくことが大事だと著者は言っています。
第1部は、3つの経済体制について述べていました。

第2、3部は、株主重視の経営、働き方、人材の流動化について述べています。平たく言うとアメリカ企業は株主に対する意識が強くて、プライベートと仕事の区別は明確、さらに転職ありきで仕事をしています。

今でこそ、物言う株主とかコーポレートガバナンスとか言われていますが、2000年頃までは企業の不正を防ぐ意識が希薄だったそうです。
バブル崩壊後にいろんな企業の不正が明らかになっていく中で、どうやって不正を防ぐかということが重要視されました。 

また、90年代後半は株式会社は株主のものであるという意識もあまりなかったそうです。なので株主総会は形骸化していました。株主総会を荒らす総会屋なるものも存在していました。

最近でも重工メーカーや素材メーカーの品質の不正が相次いでますよね。これもコーポレートガバナンス(企業統治)が上手く発揮されていないからでしょう。

現場サイドと経営サイドの考えの乖離が起きてしまっていたようです。

コーポレートガバナンスが大事だと言われて.20年近く経っているのに、中々発揮されていないとは嘆かわしいことですよね、、、

雇用市場の流動化や働き方もやっと国会で議論されるようになりました。労働生産性が他の先進国に比べて低い事に政府が焦り出してやっと手をつけるようになってきたんでしょうね。これまでの日本的経営を象徴する終身雇用、年功序列では世界に太刀打ちできなくなってきました。

この本を読んで、日本的経営は社会全体が成長する高度経済成長期においては、非常に強い力を発揮しましたが、今のような社会全体が伸びない時代には合わない事が分かりました。

和洋折衷な経営手法でも、開発されればいいですね。

0コメント

  • 1000 / 1000

理系院生から総合商社パーソン

理系院生から総合商社パーソン

技術と経営のできる人材を目指すブログです 理系院生の就活事情、小金稼ぎ事情等をお伝えします 書評、戯言、海外、駐在ライフなどを呟きます 最強のビジネスパーソンを目指します 最終的には技術と経営の分かる人材を増やし、技術立国日本再生の一助になればと存じます